「選択的シングルマザーって経済面は大丈夫?」「メリットってなんなの?」と、疑問に思ってしまいますよね。
そこで今回は、選択的シングルマザーのメリットや注意点を、実際の経験談もまじえながらご紹介します!
法律的な観点から見た「選択的シングルマザー」についてもまとめたので、最後まで読むと将来のビジョンがより明確になるでしょう。
目次
「選択的シングルマザー」とは?増えている理由
選択的シングルマザーとは、自分の意志で未婚のまま出産をし育てる選択をした母親を指します。
トラブルが原因の離婚ではなく、自分の意志でシングルマザーになる道を選んだ母親のことです。
男女平等参画社会などの促進などの影響からか、ここ15年間で選択的シングルマザーの数は約3倍に。
女性の平均収入も少しずつではありますが増加傾向にあり、経済的自立ができるからこそ結婚にこだわらない女性が増えているのでしょう。
未だにシングルマザーに対して冷ややかな声もありますが、今後も次第に増えていくと考えられます。
なおシングルマザーでも、非正規雇用と正規職員の割合は他の女性と比べて大きな差はありません。
「選択的シングルマザー」の芸能人4人
元でんぱ組.incnoの最上もがは「結婚願望なしだけど子どもが欲しい」という考えから、実際に自分の意志で子どもを産み育てる選択をした芸能人です。2020年に妊娠を発表し、2021年5月1日に32歳で第一子を出産しました。父親については報じられていません。
浜崎あゆみは2019年に第一子を出産。41歳での高齢出産でしたが、2021年5月1日に第二子を出産しました。父親の詳細は報じられていませんが、第一子・第二子ともに同じ男性と言われています。父親であろう人物は20歳年下の男性。「男性がヒモだと思われるのは嫌だ」などの理由から結婚を選択しなかったようです。
最近、マネージャーの男性との結婚が報道された華原朋美も、元選択的シングルマザーです。45歳に第一子を出産した後、48歳で結婚。マネージャーとの交際期間は2年半で、子連れ結婚になります。
雑誌『ViVI』などのファッションモデル・藤井リナは、2020年9月9日に第一子を出産。父親は高校の同級生ですが、詳細については明らかになっていません。
「選択的シングルマザー」でも子育てできる
シングルマザーの平均年収は243万円です。
しかし、国の支給制度や保険金の免除制度を利用すれば問題なく育てられるケースが多いです。
一般的に子ども1人あたりにかかる教育費は1,000万円程度と言われていますが、児童手当・児童扶養手当・国民健康保険免除・国民年金免除といった国の制度を利用すると生活できるでしょう。
出産後の経済面については、自分で軽く調べてから社会福祉士など専門職がいる最寄りの市役所・区役所に相談するのがおすすめです。
「選択的シングルマザー」のメリット
選択的シングルマザーのメリットを、3つご紹介します。
1.出産のリミットを優先できる
結婚はいつでもできますが、出産にはタイムリミットがあります。
高齢出産になると、母体も危険にさらされるでしょう。
先ほどご紹介した最上もがのように、「結婚願望はないが子どもは欲しい」と考える女性も多いです。
基本的に認知や養育費を求めない選択的シングルマザーであれば、子どもの「父親」の選択肢は広がるでしょう。
2.性的接触を避けられる
精子提供から選択的シングルマザーになる選択肢もあります。
精子提供による人工授精(AID)であれば、レズビアンカップルでも子どもが持てるでしょう。
また「性的な接触は苦手だけど子どもが欲しい」と感じている女性も、この方法を選択できます。
ただSNSや個人が運営する精子バンクでの精子提供はトラブルも多いため、信頼できる医療機関を利用するのが望ましいです。
現在の日本ではうまく規制されておらず、精子提供ビジネスは「無法地帯」状態。
現時点で信頼できる機関を見つけられる自信がない女性には、あまりおすすめできません。
3.保育園入所の優先順位が高くなる
母子家庭や父子家庭などのひとり親世帯は、多くの保育園で優先的に入園させてもらえるケースが多いです。
認可保育園の入園条件は基本的に基準が設けられており、それらの指数が高ければ優先的に入園できます。
しかしひとり親世帯でも、実家暮らしだったり誰かと共に過ごしているのであれば加点されないケースもあるので注意が必要です。
認可保育園のそれぞれの基準を事前によくチェックすると、タイミング良く入園できるでしょう。
「選択的シングルマザー」のリアル子育て
選択的シングルマザーのリアル子育てを、3人の女性の体験談を踏まえながらご紹介します。
1、39歳・Eさんの場合
最初は39歳Eさんの体験談です。
2、28歳・Mさんの場合
次は28歳のMさんの体験談です。
3、35歳Sさんの場合
最後は父親が違う2人の子どもを持つSさんの体験談をご紹介します。
「選択的シングルマザー」に対するイメージ
日本においてシングルマザーは、「父親がいなくて子どもが可哀想」「母親も大変そう」と思われるでしょう。
現在の日本においてのシングルマザーは、まさに「苦労」「可哀想」というイメージです。
しかしアメリカやヨーロッパでは、未婚で出産する女性は過半数以上もいます。
何故なら「出産のタイムリミット」があるから。彼女らは結婚を重要視していません。
結婚を重く考えず、ひとつの紙切れの契約として考えるのも手です。
2人の関係が冷えているのであれば、シングルマザーを選択するのもアリでしょう。
「選択的シングルマザー」の注意点5つ
選択的シングルマザーになる際に覚えておきたい、注意点を5つご紹介します。
1.子どもが「父親を知る」権利
子どもが成長すると、「父親が誰なのか」を知りたくなるのは自然の摂理です。
しかし例えば精子提供(AID)による出産だと、誰が父親か分からないよう戸籍にも記載されません。
子どもが父親を知る権利を、社会全体が隠しているイメージでしょうか。
精子提供による出産はもちろん、それ以外のケースでも誰が父親なのかを子どもに教えるのかどうかは考えておく必要があります。
現在の日本では法整備が進んでおらず、この「父親を知る権利」があまり浸透していません。
2.子どもを「認知するか」問題
選択的シングルマザーは一般的に、父親である男性に子どもの認知を求めません。
しかし男性側から認知を求められるケースもあります。
また認知をしていないことで父親欄が空欄になるため、さまざま問題に直面するケースもあるでしょう。
例えば倫理的な問題や、日本の法律が整備されていないがゆえの問題、子どもの福祉の問題などです。
これらを含め、認知についてはよく考えておきましょう。
3.「養育費」はもらえない
法律上で父子関係が結ばれないと、父親に扶養義務が生じません。
認知せず父親欄を空欄にするケースなどでは、養育費を請求できないことを覚えておきましょう。
また相続もできません。あくまでもシングルマザーの財力と、国からの支給制度・保険免除制度といった制度で、子どもを育てる必要があります。
このことも踏まえて、認知については深く考えておくことがおすすめです。
4.「寡婦控除」は受けられない
死別や離婚によるシングルマザーは寡婦控除が受けられますが、選択的シングルマザーは寡婦控除が受けられません。
寡婦控除とは離婚や死別でシングルになった”寡婦”を対象とした、所得控除です。
シングルマザーを対象とした控除ですが、最初から父親がいない選択的シングルマザーには適用されません。
このように細かな規定があり、役所に行かなければ分からない制度もたくさんあります。
必ず役所には足を運んでください。
あなたに本当に必要な制度は、あなた自身が知ろうとしなければ利用できません。
5.「シッター代」がかかる場合も
保育園入園までの期間や、夜間にどうしても外出したい場合はベビーシッターやメイドサービスの利用が必要になります。
ベビーシッターの相場は1時間1,500~3,000円程度です。
自分の生活スタイルを考え、利用額を算出してみましょう。
近くに頼れる人がいると、利用する機会も少なくなくなり出費額も減りますが、見てくれる人に対してのお礼などもきっちりと考えて、貯蓄することをおすすめします。
選択的シングルマザーは増加傾向!子どもと幸せな家庭を作ろう
選択的シングルマザーのメリットやデメリットについてご紹介してきました。
日本は精子提供に限らず代理母出産に関しても、法整備が遅れています。
選択的シングルマザーになることにより、なんらかの問題がおきてしまうケースもあるでしょう。
しかしそれ以上にメリットもたくさん。
あなたが選択したいのなら、具体的で明確な将来ビジョンがあるのなら、子どもと幸せな家庭が築けるはずです。