離婚が珍しくなくなった昨今とはいえ、やはり当事者としての離婚は大変なことです。
しかし準備を入念に行えば今よりも絶対に幸せになれます。
離婚したいのならば情報収集と行動あるのみです!自分の人生をより良くするために踏み出してください。
目次
離婚したい女性と実際にした女性の割合
1.離婚したい女性は6割以上もいる
結婚5年目以上の女性で「一度でも離婚を考えたことがある」人は6割以上に昇ります。
望んで結婚したけれど「これ以上、一緒には歩めない」「ひとり身になったらもっと楽しいだろうな」などと考える女性は多いようです。
子どもが生まれたときや大病を患ったとき、コロナ禍など、夫婦の価値観や支え合いの精神が問われる局面で「離婚したい」と感じる女性が多くいました。
2.実際に離婚した女性は4割以下
日本では離婚率が上がっているとはいえ、実際の離婚率は4割以下です(なお、離婚率の算出方法は年毎の『離婚届け数/婚姻届け数』なので、純粋に10組のカップル中4組が離婚しているという意味ではありません)。
離婚しない理由は子ども、経済的理由、夫婦仲の改善など、さまざまです。
離婚を踏みとどまる理由が夫婦仲の改善ならばいいですが、「〇〇が心配だから今のほうがマシ」というネガティブな理由で婚姻生活を続ける女性も少なくありません。
離婚する方法は主に2種類
離婚には協議離婚と調停離婚の2種類があります。
1.協議離婚
協議離婚は名前の通り「夫婦で話し合って離婚する」方法です。
日本の離婚の9割は協議離婚になります。
双方が離婚条件に合意しているのならば手続きはスムーズにすすみます。
費用もあまり掛かりません。
極論を言えば、離婚届を埋めて、役所に届ければ終了です(子どもがいる場合は親権も)。
ただし、片方が離婚を望んでいない時や離婚の条件で揉めているなどの場合は離婚が成立しません。
協議離婚のときに「教育費は払う」と口約束して、払わないケースも多いです(公的書類の作成がおすすめ)。
2.調停離婚
家庭裁判所の調停員が間に入る離婚です。
夫婦だけの話し合いでは離婚条件の折り合いがつかない場合や片方が離婚に同意していない場合に行われます。
プロの第三者が間に入って合意の道を探す方法です。
しかし、そこでも合意できなければ、家庭裁判所で裁判をします。
法的根拠に基づいた結論が出せます。
しかし、時間もお金もかかる方法です。
最低でも数カ月、場合によっては年単位を覚悟しなければなりません。
離婚したい時にすべきこと5選
離婚したいと思ったら行動を起こしましょう。「離婚できない」理由を1つでも、少しでも潰していくことが大切です。
1.仕事を見つける
経済的な不安がある人は仕事を見つけてください。
独り身になるにあたって、経済的な自立は欠かせません。
幼い子どもがいてフルタイムで働けない人は最低時給の時短パートでもかまいません。
「働いている」という実績があると保育所に入りやすくなり、さらにそこからのステップアップが狙いやすいです。
2.離婚でもらえるお金を調べる
財産分与の取り分、相手からもらえる可能性のある慰謝料や養育費、国から受けられる補助などを調べましょう。
とくに福祉は知っている人の味方です。
自分1人では分からない場合はケースワーカーなどを頼りましょう。
慰謝料や養育費には一応相場がありますが、相手に支払う能力がなければ貰えません。
熟年離婚の場合は退職金や年金なども分割の対象です。
逆に独り身になることで社会保険料などの出費が発生する人もいるので注意しましょう。
3.離婚理由を考える
離婚を決意するにいたった決定打は何なのかを見つめ直しましょう。
これを明確にすると、強い意思をもって離婚を決行できます。
離婚理由が「何となくもう一緒にいられないと思った」だと、しばらくすれば離婚の煩雑さに「まぁいいか」と意思が弱まり、そしてまた同じことで悩みます。
「2度とこんな目にあいたくないから、大変でも離婚を実行する」という決意が必要です。
4.離婚するための証拠を集める
モラハラ、DV、浮気などが理由の場合、証拠があると有利に離婚を進められます。
録音、写真、診断書、日記などはとくに有効です。
浮気に関しては公の場で「不貞の証拠」として認められるものはかなり厳しい条件があるので注意しましょう。
モラハラやDVレベルではないけれど…という場合でも、証拠はあった方がいいです。
たとえば「夫が片付けをしない」という理由で離婚したい場合、周囲から「あなたの我慢が足りない」と言われます。
そんなときに汚部屋の写真を見せれば納得してもらいやすいです。
5.離婚後の条件を考える
慰謝料や養育費の額、親権・面会の頻度、住宅のローン、財産の分与、生命保険の切り替えなど、離婚は決めることがたくさんあります。
1人で乗り切れないと思ったら弁護士や自治体を頼ってみましょう。
より具体的に、離婚後の生活と成功をイメージできた方がスムーズに事が運びます。
現状維持を脱却するためにも、自分から一歩踏み出すことが大切です。
離婚したいのにできない時の対処法5選
離婚したいのに今すぐできない時は以下の行動を起こしましょう。
1.実家に帰る
実家に帰ることができるのならば、帰りましょう。別居や家出も有効です。
物理的に距離を取ると、冷静になれます。
「離婚はしたいけれど、彼にも良いところが…」など、離婚のネックになっていたことがあっても、離れてみると「別にいいか」と思えることが多いです。
夫から離れ、ゆっくりと今後について考える時間を持ちましょう。
2.離婚した友達に相談する
離婚経験のある友達に相談すると、的確なアドバイスをもらえます。
モラハラやDV、浮気などが原因で別れた場合は実用的な対策を教えてくれるでしょう。
頼もしい味方になってくれます。
いろいろ心配事があっても、離婚を乗り越えたたくましい先輩方をみていると「何とかなる」と思えてくるものです。
3.お金を貯める
お金があると心強いです。
今すぐ離婚をする気が無くても「その気になれば独りでやっていける」と思えるお金があれば、余裕を持って日々暮らせます。
もちろん、夫には秘密にしましょう。
少しずつでも貯めておくと「行動できている」という自信にもなります。
4.仕事を探す
経済的な自立は離婚を大きく前進させます。
現在無職の人は状況に合わせてステップアップしていけばいいし、合わなければ辞めればいいので、難しく考え過ぎずに「続けられそうな仕事」にエントリーしてみましょう。
資格を取るのも有効ですが、せっかく資格を取得するのならば「本当に使える資格」を狙ってください。
ちょっと頑張れば誰でも取れる資格や実務経験が無い資格、需要の少ない資格などはあまり有利になりません。
ハローワークの職業訓練はお金をもらいながらスキルが身に付くのでおすすめです。
5.SNSで同士を募る
SNSで探すと同じ境遇の女性がたくさんいます。
彼女たちとつながり、情報交換をしたり励まし合ったりしましょう。
辛い離婚のあれこれの大きな支えとなるはずです。
ただ、夫や義実家の悪口で盛り上がってしまうと、考えが極端になり過ぎることがあるので気を付けてください。
離婚したいのにできない時に与える影響
離婚をしたいけれど実行できない場合、どうなってしまうのでしょう。今の生活がずっと続く、もしくは悪くなっていきます。
1.ストレスが溜まり続ける
離婚したいほどに気持ちが離れてしまった夫と暮らし続けるのは大きなストレスになります。
夫と同じトイレや洗濯機を使い、夫の嫌な部分を日々目の当たりにする日々です。
夫の収入が多くても「夫はATM」と割り切れる人は実はそれほどいません。
多くの人は「こんな夫の収入に縋って私は生きているんだ」とネガティブな思いに囚われています。
離婚したいと思っている相手と同じ空間で生活し、言葉を交わし、時に世話をする生活は休まりません。
2.うつ病になる可能性も
結婚生活が辛く、大きなストレスにさらされる日々が続くと、精神に変調をきたす恐れがあります。
うつを患うこともあるでしょう。
自己否定や自殺願望に悩むかもしれません。
うつを発症してしまうと、離婚などの「大きな決断」は周囲から止められます。
最近、「心から笑った」のはいつですか?
なんとなく日々が灰色に思えるなら、結婚生活が原因かもしれません。
3.子どもの成長に悪影響を与える
両親が不仲で、家庭がギスギスしている環境は子どもの成長に悪影響です。
子どもの前だけで取り繕っていても、子どもは敏感に察知します。
「父親は必要だ」と言う人はたまたま良い父親に恵まれたからです。
「子どもにとっては良い父親」という言い訳もやめましょう。
子どもの母親を大事にしないのは良い父親とは言えません。「いないほうがいい父親」もいます。
4.身体的疾患を誘発する
ストレスは免疫機能を弱める万病の元です。
アトピー、胃潰瘍、パニック障害、脱毛症、悪性腫瘍、その他ストレスが招く病気はたくさんあります。
嫌いな相手と暮らして大切な体を蝕まれ続けるのは終わりにしましょう。
あなたにストレスしか与えない相手と暮らす意味はありません。
離婚したいのに旦那が反対した時は?!
妻側が離婚をしたくても、夫が嫌がることもあります。
そんな時の対処法がこちらです。
1.相手が同意しなくても離婚できる場合もある
離婚理由が相手の非によるものならば、裁判にはなりますが、相手の同意を得ずとも離婚できます。
「非」とは、不貞やモラハラ、経済DV、暴力などです。
また時間はかかりますが、「夫婦として破綻している」という事実を作る方法もあります。
「夫婦としての破綻」は数年間の別居、完全別家計、連絡や行き来が途絶えているなどを指します。
2.離婚条件について譲歩する
離婚に応じない理由として「離婚そのものが嫌」と「離婚条件に納得できない」の2種類があります。
後者の場合は離婚条件の譲歩を検討しましょう。
財産分与や親権、子どもとの面会、養育費などで譲れるものはありますか?
早く幸せになるためには割り切りも必要です。
3.弁護士や離婚カウンセラーに相談する
離婚したいと思っている相手との話し合いや交渉はとても大変です。
全部自分で行おうと思わず、弁護士や離婚カウンセラーなど、第三者に間に入ってもらいましょう。
「夫と話すと丸め込まれてしまう」という人にはとくにおすすめです。
お金はかかりますが、離婚に味方がいるというのは心強いですよ。
離婚したいのにできない…を克服した女性の体験談3選
困難や葛藤を乗り越えて、離婚に踏み切った女性の体験談を紹介します。
1.絶対に離婚する!と決め実行(28歳・Mさん)
DVや浮気など、決定打になるものはありませんでした。
でも「この人と一緒にいても幸せに離れない」という思いが日に日に強くなり、離婚を決意しました。
端的に言えば「性格の不一致」ですが、日々の積み重ねの結果です。
周囲からは「我慢が足りない」「それくらいで?」と言われましたが、私にとっては十分な理由だったんです。
元夫も同じように感じていたらしく、淡々と財産分与をして別れました。
どちらかに明らかに非があるというわけではないけれど、離婚に至ることがあります。
離婚は当人同士で決めることなので、「決め手」は必要ありません。
このまま結婚生活が続いていたとしても、お互いに溝がもっと深まっただけでしょう。
2.離婚するための証拠を収集(33歳・Oさん)
結婚3年目で夫の浮気を疑い、探偵に依頼をして証拠集めをしました。
お金はものすごくかかりましたが、決定的な写真を撮っていただき、慰謝料をしっかり手に入れました。
ショックだったし、慰謝料の半分くらいは調査料で消えましたが後悔していません。
30代のまだ若いうちに離婚出来て良かったです。
Oさん、頑張りましたね。
慰謝料をもらったからと言って、慰められるものではありませんが、1つの区切りにはなったはずです。
離婚を決めたのならば、早い方がいいですよね。
3.子どもの一言で離婚を決意(40歳・Kさん)
モラハラ夫でした。
「自分さえ我慢すれば普通の家族でいられる」と思っていましたが、娘に離婚をすすめられて我に返りました。
両親がそろっているのが子どもの幸せとは限らないと気が付き、離婚を決意しました。
僅かではありますが、公的文書で養育費の取り決めをしました。
仕事もみつかったので、後は頑張るだけです。
「両親がそろっているべき」という固定観念にとらわれてしまっている人は多いです。
そして、子どもは案外よく見ています。
夫に頼るのではなく、自分自身の力でお子さんを幸せにしてください。
まとめ:離婚したいなら行動あるのみ!しかるべき機関や人を頼って離婚しよう
離婚は結婚以上にエネルギーを使います。
しかし、このまま我慢して生活を続けるよりも、独り身になって自分の力で人生を切り開いていく方が幸せになれるはずです。
出来ない言い訳を探すよりも、出来る方法を考えていきましょう。