近年、長年連れ添った夫婦が不倫をする「熟年不倫」が増加しています。
子育てもひと段落し、自分の時間も増え、お金もある程度自由に使える年代の方が多いので、不倫に陥りやすいです。
今回は、熟年不倫をする心理や特徴、注意点を徹底解説します!
熟年不倫が急増!
熟年不倫とは
熟年不倫とは、長年連れ添った夫婦がパートナー以外の異性と不倫関係になることです。
「熟年浮気」とも言われています。
不倫は若い男女がしているものと思っていませんか?
実はお金も時間もある熟年者の不倫が、年々増加傾向にあります。
熟年というと、だいたい50代以降を指します。
また、インターネットの普及により人とのつながりが簡単になり、出会いの場が広がったことも大きな要因です。
連絡先の交換をしなくても異性と出会い、連絡をとることができるツールが広がりました。
不倫しやすい環境が揃い、熟年不倫も急増しているようです。
熟年世代の心理に男女差はある?
ダイヤ高齢社会研究財団の調査から、男女の心理に差が見えました。
熟年世代に「定年後の生活に向けて準備していることは?」との質問に男性は「妻とのコミュニケーション」を挙げているのに対して、女性は「友だちづくり」を重視していました。
また「引退後に生活の中心にしたいものは?」の回答には男女とも「旅行」が1位でした。
しかし、男性は一緒に行きたい相手に「妻」と答えているのに対し、女性は「夫、友人、子ども」と様々な同行者を考えており、男女の意識の差が垣間見れました。
(引用:ダイヤ高齢社会研究財団)
次に、完全引退後の夫婦関係について、男女ともに半数が「家庭外にそれぞれ趣味を持つ関係」を希望しています。
常に一緒にいたい人は3割ほどで「自宅では一緒だが外に別々の趣味を持ちたい」という回答が男女共に1位でした。
夫婦での時間も大切だが、お互いに外に出て、それぞれの対人関係も築いて暮らしたいと夫婦で共通の考えのようです。
また熟年不倫からも繋がる「熟年離婚」や「卒婚」についても、女性の約3割が可能性を否定せず、男性は約2割程度でした。
女性の方が現実的で第二の人生を楽しく自分らしく生きたいと願っているように思えます。
熟年離婚も増加
離婚件数は1990年代終わりに急増した後、2002年に28万9836組でピークとなり、その後は減少
傾向が続いており、2014 年の離婚件数は年22万2000組となっています。
しかし2000年代以降、婚姻期間10年未満の夫妻の離婚が減少しているのに対し、婚姻期間が長い夫妻の「熟年離婚」が増加傾向にあります。
とくに40歳以上の中高年の離婚が定着しており、中でも、1960年代後半から1970年代前半生まれの世代が比較的離婚に至りやすい傾向があるようです。
(参考:人口動態統計)
▼熟年離婚に関してはこちら
熟年妻の不倫
もともと子供が成長するまでは今の旦那と我慢して生活していた人が熟年不倫をしています。
子供に手がかかるうちはお世話があるので外に出られませんでした。しかし、手がかからなくなると、外出する時間もでき、外出するならとオシャレをします。
熟年妻にも「女でいられる時間」ができたので、女として見てくれる男性に心を惹かれやすくなります。
熟年ダブル不倫
熟年W不倫(熟年ダブル不倫)も増加傾向にあります。
夫婦として子供を育て上げたら、次の向かう方向や共通の目標が分からなくなります。
孫がいてお金をかける対象がいたら別ですが、そうでない期間に熟年夫婦同士の男女が不倫してしまいます。
お互いに旦那や奥さんがいるので、深追いせず都合が良い相手であるので熟年W不倫が蔓延っています。
熟年不倫が増えているのはなぜ?
熟年不倫が増えているのには、いくつかの理由があります。主な理由を4つ解説していきます。
SNSなど出会いの場が増えたから
熟年不倫が増えた1番の理由は、インターネットの普及です!
出会い系アプリの掲示板で不倫相手を探している人を検索することもでき、煩わしい手間もなくすぐに同じ目的の異性と出会えます。
SNSやアプリなど簡単に出会える場が増え、使い方も簡単なので熟年者でも利用しやすく、熟年不倫の増加に繋がっています。
自由なお金と時間がある
不倫には食事代や交通費、ホテル代などお金がかかります。
熟年者は食事やホテルも高級趣向になりがちで、不倫をするにも若い時と比べ、よりお金がかかってきます。
しかし、熟年者はそれなりの地位を得ていたり、子どもが巣立ち、自分に使えるお金や時間がある人が多いので、熟年不倫をする人が増えているのです。
夫婦関係に飽きた
新婚当初はラブラブだった夫婦も長年連れ添っていくうちに、夫婦関係がマンネリ化してしまい刺激を求めて不倫に走ってしまう熟年者も多いです。
特に、性的な刺激を求めている人が多く、セックスレスの夫婦は熟年不倫に陥りやすいです。
つい出来心で始めてしまった不倫にハマってしまうかもしれません!
モテる男女が増えた
熟年者と言われる世代は、モテる要素を兼ね備えた男女が多いです。
50代でもバブル世代と呼ばれる男性達は、エネルギッシュでお金の使い方も上手なので、若い世代の草食系男子よりも女性からモテるタイプの人が多いです。
そのため、草食系男子に興味がない若い女性にモテます!
また、50代の女性はアクティブで美容に気を使う綺麗な人が増えています。
大人の色気に、職場の後輩や若い男性が寄ってくるのです!
熟年不倫をする心理
結婚して何十年も経つのに、なぜ不倫をしてしまうのでしょうか?熟年不倫をしてしまう心理を解説します。
自分の人生を歩みたい
自分の時間もなく子育てや家事を頑張ってきた人や、家族の為に働き自由な時間を持てなかった人など、自分の人生を自由に生きてきた人は少ないと思います。
「子どもがいるから我慢していたけれど子離れしたから」「親に言われて結婚したけれど親も亡くなったから自由に生きたい」と自分の人生を歩みたいと考え始めます。
趣味や旅行など自分の人生を歩むにあたり、人のと出会いも多くなり不倫に至ってしまうケースが増えているようです。
配偶者の介護をしたくない
歳をとってくると、介護問題が発生します。
親の介護もですが、熟年不倫をしている人の中には配偶者の介護をしている人もいます。
「毎日の介護が大変で面倒を見たくない」「介護のストレスを発散したい」と配偶者以外の異性に癒しや刺激を求めてしまうのです。
介護で感じる精神的苦痛を不倫で発散しているのかもしれません。
性生活に不満
熟年不倫の中で多い理由が「パートナーとセックスレスで性欲が満たされない」という回答です。
長年連れ添ったパートナーとのセックスには満たされずに、他の異性に刺激を求めてしまうのです。
性的な刺激を求めている熟年者は多く、身体の浮気をしやすいです!
モラハラやDVに耐えられない
言葉などで精神的に暴力や虐待を加える「モラハラ」や家庭内暴力とも言える「DV」に長年悩まされた熟年者が、耐えきれなくなり不倫に走るケースもあります。
目の前に夫や妻とは違う優しい異性が現れ支えてくれると、惹かれてしまい離婚も視野に入れるようになります。
モラハラやDVは決して許される行為ではないので、専門家や地域の相談所に勇気を持って相談することが大切です!
遊ぶ相手が欲しい
長年連れ添った夫婦だとコミュニケーションも減ってしまい、外で遊ぶ相手がほしいという気持ちから不倫に走ってしまうことがあります。
この場合は、不倫しようと遊び相手を探しているわけではありません。
「久々に会った同窓会で元恋人と再会し、昔話をしているうちに身体の関係になっていた」
「サークルや習い事で同じ趣味の異性と出会い、楽しい時間を一緒に過ごすうちに惹かれ合ってしまった」
このように外で遊んでいる内に、軽い気持ちから不倫になってしまう熟年不倫も多いです。
生活が変化することへの不安
熟年者は忙しかった時間が終わり、生活がガラッと変化し夫婦の時間がたっぷりできます。
結婚しても仕事が忙しく、子育てもあったのでバタバタしていたのに、定年になり今まで家にいなかった夫が、四六時中家にいることになります。
その状況がストレスとなり不倫に陥ってしまう夫婦も多いです。
夫婦2人の時間を楽しむのではなく、煩わしく大変と思ってしまう人が多いようです。
対人関係に価値を見出したい
長年かけて子育てや家庭作りという目標を終えると、今の配偶者といる価値を見出せなくなり新しいパートナーとの価値を見出したくなります。
子どもが巣立つと、子どもがいたから一緒にいた夫婦には突然2人きりの生活が始まります。
そんな生活にお互いしんどくなってしまい、他の異性に癒しや存在価値を求めて不倫に走ってしまいます。
不倫に至る心理は様々ですが、熟年者ならではの理由が多いようです!
熟年不倫の特徴
次に熟年不倫の特徴を解説します。普通の浮気や不倫とは違う、熟年不倫ならではの特徴があります。
不倫関係が長続きする
熟年不倫は遊びよりも深い関係になりやすいです。
最初は遊びのつもりでも、年月が経つにつれ関係も深く長く続きやすいです。
長く続くと不倫相手とも夫婦のような感覚になり、離婚も考え始める人が多いです。
肉体関係になりにくい
夫や妻以外の異性と精神的な繋がりが強く、肉体関係を結ばないプラトニックな関係性も熟年不倫の特徴です。
性欲よりも精神面で支え合う場合は、肉体関係を結ばなかったり頻度が少なかったりします。
お互いに恋愛感情があり、心の支えとなる大切な存在となっています。
バレにくいので油断しがち
熟年不倫は、結婚当初とは違い長年一緒にいるので、信頼や安心感からパートナーに疑われにくいです。
バレにくいとつい油断をしてしまい、隠すことをしなかったり、詰めが甘かったりして簡単にバレてしまいます。
バレてしまうと離婚や慰謝料など、大ごとになってしまうので注意が必要です!
離婚につながりやすい
長年の不満がたまってからの熟年不倫の場合、解放されたいという気持ちが強く、離婚に繋がりやすいです。
新婚時代や子どもが小さい時などは、離婚を躊躇っていましたが、子どもが自立し夫婦2人だけの生活になると、少しの夫婦喧嘩や1度きりの不倫でも離婚となってしまうことが多いです。
熟年不倫はバレてしまうと、離婚になるという覚悟を持ってしましょう!
熟年不倫からの離婚はできるのか
熟年不倫からの離婚は、年々増えています。
子供も自立し、夫も定年退職した時期に離婚する夫婦が多いです。
以前は、熟年離婚をしても専業主婦である妻のもらえる年金は少なかったため、生活費に不安があり離婚に踏み切れない人がたくさんいました。
しかし、夫の厚生年金部分を分割して、妻も受給できる年金分割制度が始まった為、熟年離婚を決断する人が増え始めました。
熟年不倫から離婚はできますが、不倫を理由にするのは不利な状況になるので、出来るだけ隠すのがよいでしょう。
双方が納得しないと離婚は成立しないので、離婚を進める際は慎重に動きましょう!
熟年不倫で離婚をする際に気を付けること
熟年不倫で離婚をしようと決断しても、すぐに進めず順を追って慎重に進めないと後悔してしまうことが多いです。
気をつけるポイントを4つご紹介します!
離婚後の生活について準備する
熟年離婚した場合、生活費はどうするのか、住むところはどうするのかなど、離婚後の生活を想定しなくてはいけません。
また、自分が病気やケガをした時に誰か頼れる人がいるかどうかや、施設などに入る資金の準備ができるかどうか、きっちり考えておきましょう。
勢いで離婚してしまうと、生活が苦しくなり離婚を後悔することになり兼ねません!
不倫相手と再婚できるのか考える
熟年不倫の場合、不倫相手との再婚を考え離婚することも多いと思います。
長年連れ添ったパートナーを失うので再婚しない場合、孤独になり寂しくなってしまうことがあります。
不倫相手は再婚や一生を添い遂げてくれる意思があるのか、しっかり確認してから離婚するようにしましょう!
財産について把握する
夫婦の財産をしっかり把握してから、離婚するようにしましょう!
住居や保険、お互いの貯蓄や年金など、全ての財産を把握します。
離婚すると配偶者が死亡した際の遺族年金はもらえないなどのリスクもあるので、離婚した場合、自分の手元にどれぐらいのお金が残るのか考えてから、離婚に踏み切るようにしましょう。
老後について計画する
熟年離婚の1番大きなリスクは、老後の不安でしょう。
熟年者で離婚をすると、認知症や病気になった場合どうするのか、老人ホームや入院、その後の葬儀などたくさんの心配事があります。
不倫相手と再婚することになれば良いですが、1人の場合、面倒を見てくれる人がいなければ、孤独と不安に襲われます。
熟年離婚するときは、老後について計画してから実行に移すようにしましょう!
子育てや仕事も一段落し、自分の人生を歩み始める中で熟年不倫は増加傾向にあります。
熟年不倫は恋愛感情も生まれやすく、心も身体も満たしてくれます。
しかし、不倫は不倫ですので、バレてしまうと慰謝料などを請求され離婚に繋がります。
離婚後の生活や老後を計画せず離婚になると、お金がなく苦しい生活を送ることになったり、1人きりの孤独な人生を送ることになるので、老後まできっちりと見据えることが大切です。
熟年不倫はリスクをしっかりと理解した上で、先の人生も見据えて計画し後悔のないようにしましょう。