実は多いセックスレス夫婦。
「もしかして、うちもそうかも?」という人も多いかもしれません。
セックスは夫婦の大切なコミュニケーション!
セックスレス夫婦の実態とその原因、そして解決法についてまとめたので、セックスレスに悩む方やセックスレスかもと思っている方は最後まで読んでみてください。
目次
セックスレスとは?セックスレスの定義
セックスレスとは、夫婦やカップルとして付き合っていく中で、セックスがない状態が続くことを言います。
では、セックスレスはいつから定義されるのでしょうか?どのくらいセックスしていない状態を指すのか調査しました。
日本性科学会が1994年にセックスレスの定義を行いました。
“セックスレスとは特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクトが1カ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合“としています。
「特別な事情」とは妊娠・出産直後、別居、病気・怪我などです。
また、「セクシュアル・コンタクト」とはキス、ペッティングなどを指し、必ずしも挿入が伴っていません。
もちろん、夫婦といえども合意の無いセックスはセックスにカウントしません。
単純に「1カ月以上挿入ありのセックスをしていないからセックスレス」だけではありません。「1カ月以上セクシュアル・コンタクトをしていない」状態はセックスレスの1つの基準となるでしょう。
セックスレスになった夫婦の割合
「あなたのところはどれくらいの頻度でセックスしているの?」などという話題はかなり親しい相手でも、あるいはネット上の名前も知らない他人でもなかなか聞けません。
都市伝説のような話や極端な例に振り回されず、日本性科学会や一般社団法人日本家族計画協会家族計画研究センターのデータをもとに、セックスレスの夫婦の実際を知りましょう。
一般社団法人 日本家族計画協会 家族計画研究センターの調べによると、男女共に年齢が若い人の方が頻繁にセックスをしていて、 年齢が上がるにつれてセックスレスの割合が増えてきています。
全体の平均を見るとセックスとセックスの間の期間が平均1カ月以上なのは男性が41.6%、女性は64.2%です。
このアンケートでは独身者と既婚者を区別していませんが、約半数の人はコンスタントにセックスをしていません。
セックスレス夫婦はかなり多いことが予想できます。
(引用:ジャパンセックスサーベイ)
夫婦がセックスレスになる原因
夫婦がセックスレスになってしまう原因やきっかけについてまとめました。
明確な原因がある夫婦もあれば、小さなことが少しずつ積み重なってセックスレスになる夫婦もいます。
複数の原因が複雑に絡んでいる場合も多いので「これさえ解決できれば!」と言えるほど単純なものではありません。
忙しくてセックスする時間や体力がない
仕事や、育児などが忙しかったり、疲れていたりする場合、セックスの優先順位は下がります。
眠ることや、体を休めることを優先したくなります。
長い間忙しい状態が続くと、どうしてもセックスはおざなりになってしまいます。そして、そのままセックスのタイミングを失ってしまいます。
生活の時間帯が合わない
仕事の都合上、夜勤があって寝る時間が違っていたり、休日が違うと、生活リズムが違います。
夫婦共働きだとどうしても合わせにくいでしょう。
時間があったら休みたいなどの環境だと、2人が同時に「セックスする余裕」があるタイミングを見つけるのが難しいです。
「今日はする日」と約束していればお互いにセックスを意識できますが、そうでもないと自然に減ってしまいます。
拒まれたことがきっかけでセックスレスになった
たった1回拒まれただけでも傷つきます。
「もう異性としてみてくれないのかな?」「また拒否されたら立ち直れない」などと考えて、自信がなくなってしまいます。
拒まれ続けているとさらにレスは進行します。
「明日しよう」「週末しよう」などのフォローが必要です。
異性として意識できなくなった
結婚し、男女の関係から家族になってしまうと性的対象として見ることが出来なくなってしまったという夫婦は多くいます。
緊張感がなくなり、恥じらいや装いを忘れてしまっている場合は特に魅力を感じにくいでしょう。下着がボロボロ、髪がボサボサなど気を抜いていると男女の関係ではなくなります。
さらに子どもがいる場合、「ママ」「パパ」としての立場で振舞うので、恋人時代とは訳が違います。きゅんとする、ドキッとすることはほぼなくなってしまいます。
妊娠や出産を機にセックスレスになった
妊娠や出産後は、女性の体に負担をかけないためにセックスは控えます。
しかし、そのまま再開のタイミングがつかめずにセックスレスになってしまうことも。
セックスをしないことが普通になってしまったので、再開しようとすると、こっぱずかしくて始められません。
セックスが義務になったから
妊活や不妊治療をしていた場合「セックス=子作り」の認識になり、セックスが義務になってしまい、楽しめません。
タイミングを優先したセックスばかりをしてしまうと愛情を確認するようなコミュニケーションとしてのセックスが分からなくなってしまいます。
義務のままセックスをすることが苦痛になるのは男性にとって有りがちです。
加齢と伴に性欲がなくなった
男性の性欲は30歳を過ぎると落ちると言われています。
一方女性も40代後半ごろから始まる更年期を迎えると性欲に影響を与え、人によっては性欲が増すこともありますが、一般的には性欲の減退傾向がみられます。
個人差はありますが、年齢があがるにつれ性欲が落ち、セックスしたいと思いません。
しかし、男女の性欲のピークが違うので、夫婦の年回りによっては片方がセックスをしたいと思っているのに、もう片方はそうではないなどの問題が発生する場合があります。
趣味や娯楽に没頭してセックスの優先順位が低い
セックスよりもゲーム、読書、旅行、お酒などの方が楽しいと感じているとセックスをしなくなります。
現代社会は娯楽が多いです。
徹底して「セックスが嫌いだ!」という人でなくても、楽しさや快楽を得る手段はセックスでなくても良いと考えているとセックスレスになります。
もともとセックスが苦痛だった
片方がセックスを好きではないと、回数が少なくなります。
セックスはやることが多いので楽しめない人にとっては時間もかかるし面倒です。
始めのうちは頑張って相手に合わせてこなしていても、「子供ができたならもうしなくていい」「年齢が上がったからそろそろやめよう」と考えてしまいます。
セックスレスが引き起こす問題
セックスレスでも生活は営めます。セックスレスでも仲良しの夫婦も少なくありません。
とはいえ、セックスレス自体が夫婦としての「リスク」であることを知っておきましょう。
喧嘩が増える
セックスレスがトリガーとなって「飲み会が多いのは家に帰りたくないせいだ」「生活の中で要望に応じているのに、相手はセックスには応じてくれない」など、モヤっとすることが多くなってしまいます。
セックスレスである以上、穏やかな関係ではいられません。
喧嘩してもセックスして愛を確認できたら仲直りできる時もありますが、レス夫婦は喧嘩を解決するには話し合うしかありません。
しかし、セックスレスであること自体がひっかかって話し合いがうまく進まなくなります。
不倫や浮気に繋がる
片方がセックスのないことに虚しさやストレスを感じている場合、家庭の外にセックスを求めるようになる場合もあります。
最初はちょっとだけ「遊ぶ」つもりや「体だけ」のつもりが、遊びや体だけでは済まない事態になるケースはあげたらキリがありません。
また、セックスを拒んでいる方も「自分はしたくないけれど、他所でやるのは受け入れられない」という場合が多いでしょう。
不倫や浮気からの家庭不和や、離婚のリスクが高くなります。
キスなどのスキンシップも少なくなる
キスやハグなどからセックスへ流れ込むことが多い中で、セックスをしないならキスやハグなども頻度は減ります。
皆無になってしまう夫婦もいるでしょう。
逆もしかり、キスやハグのスキンシップが減ったから、セックスへの導線が狭まることもあります。
異性として見れなくなる
「異性として見れないからセックスレスになる」の逆で、「セックスがなくなったせいで異性として意識できなくなる」こともあります。
体の触れ合いがなくなると、男女ではなくなり、ただの同居人としか思えなくなります。
それでも家庭が成立していれば問題はありませんが、成立しない場合は解決を急いだ方がいいでしょう。
自信がなくなる
セックスを拒まれるのは異性として見られていないのではないか、魅力がないのではないかと不安になってしまう人もいます。
精神的に不安定になると、喧嘩や仲たがいに繋がります。
また、パートナーが異性として見てくれていないかもしれないという不安により自己評価が下がり、セックスとは関係のない事柄でも消極的になってしまいかねません。
将来的に離婚に繋がる
正当な理由なくセックスを拒み続けると夫婦関係を維持する努力を怠ったとされ、離婚理由になります。
セックスレスが続くことで夫婦の溝が深まったり気持ちが離れてしまい、子どもが巣立ちや定年のタイミングで離婚となることもあるでしょう。
離婚とまではいかなくても愛情が育めず、相手の気持ちが分からなくなって仮面夫婦になってしまうこともあり得ます。
セックスレスを解決する方法
セックスレスを改善したい夫婦におすすめの方法を紹介します。
必要以上に自分や相手を責めず、思いやりと自信を持って取り組んでいきましょう。
セックスレスについて話し合う
早いうちに話し合いをすることをお勧めします。
お互いのセックスについての価値観や日ごろの想いを伝えあうようにしましょう。
伝え合い、歩み寄りをしていく努力を怠ってはいけません。
たとえば、体型が変化してしまっていることがセックスすることへのためらいになっているのならば、部屋を暗くしたり服を着たまましたりすることを提案してみましょう。
言ってほしくない言葉や、好きな体位などを伝えあうのも大切です。
日ごろからスキンシップをとる
セックスレスが長くなっている場合、いきなりセックスは無理です。
なんとか1回セックスをしたとしても、またすぐにセックスレスになるでしょう。
まずは手をつなぐ、キス、ハグ、マッサージなど日ごろのスキンシップを大切にしてください。
触れあうことが日常になれば、セックスへのハードルも下がっていきます。
マイナスな言葉を使わないようにする
「どうせ」「やってくれない」「分かってくれない」などのネガティブな言葉は言われるほうも、言うほうも性欲を減退させます。
ネガティブな言葉はコミュニケーションをつまらないものにさせてしまうので、気を付けてください。
「おつかれさま」「ありがとう」など労わる言葉を心がけましょう。
いつもと違う環境にしてみる
付き合いが長いとどうしてもマンネリ化してしまい、「セックスなんていつでもできるから」と思い、ずっとしない状態になってしまいがちです。
マンネリ化を防ぐため、ホテルを利用してみたり部屋の模様替えをしたりなどしてみましょう。
いつもと違う趣向や旅行などもおすすめです。
名前・あだ名で呼び合う
「パパ」「ママ」と呼び合うことで「自分(相手)は父親(母親)だ」と強く意識してしまい、セックスしたいという気持ちにブレーキをかけてしまいます。
普段から名前で呼び合うのがいいですが、「パパ」「ママ」と呼んでいても、セックスの時や相手を誘う時は名前で呼び合うのを心がけましょう。
名前で呼び合うのが恥ずかしい場合は「あなた」など、親であることを意識しない言葉を使うのも効果的です。
自分磨きをする
異性として意識してもらえるように身綺麗にする努力をしましょう。
香水を変えてみる、メイクや服装のテイストを変えるなど新鮮さを意識してみてください。
相手が変わったなと思った時は冷やかすのではなく、褒めるのもお忘れなく!
付き合っていた頃の話をする
出会ったばかりの新鮮でラブラブだったことを思い出してみましょう。
写真などを見返しながら、昔の情熱を呼び覚ますのです。
思い出のデート場所にもう1度行ってみるのもおすすめです。
最後までできなくてもOKにする
最後の挿入ができなかったとしても、裸で触れ合う、オーラルセックスで気持ちよくなったらOKなど、ハードルを下げておきます。
そうすると、うまくいかなかった時に落ち込みません。
むしろ、ここまでできたから次は最後までいけるかもと希望を持つようにもっていきましょう。
穏やかな時間を共有する
喧嘩ばかりや、口をきかないなど、ピリピリした雰囲気ではセックスに至りにくいです。
良い雰囲気をつくったほうが絶対に効果的です。
セクシーな雰囲気でなくていいのです。楽しいなと思えるのほほんとした時間でいいのです。
この人と夫婦になってよかったなと実感させてあげましょう。
セックスレスに実は効果がない解決策
セックスをする日を決める
「今日セックスする日だから早く帰ってきて!」などの約束は、セックスが義務になってしまうのであまりおすすめしないです。
プレッシャーがかかって、自由度が落ち、楽しめるセックスではなくなってしまいます。
ただし、お互いに改善しようという前向きな気持ちがある場合は約束するのはありです。
下着をセクシーにする
急に派手な下着を身につけると、引いてしまう人もいます。
やる気満々だなと思われ、尻込みされてしまうことも。
ただ、下着を新調するのは良いことなので、清潔感のある色やデザインを選んでください。
白やピンクや水色、レースがほどこしてある上品なデザインなら男性も引くことはありません。
他の異性の存在をほのめかす
「他にも見てくれる人がいるんだから」などとほのめかすのは逆効果になる時があります。
浮気者と思われて、白い目で見られることになりかねません。喧嘩に発展することもあります。
ただし、上手に使えばパートナーにやきもちを焼かせることは可能です。上級者テクニックだと心得てください。
セックスレスでも円満な夫婦はいる
セックスレスが必ずしも「悪」というわけではなく、セックスレスでも幸せな夫婦は数多くいます。
セックスはあくまで結婚生活の一部であり、全てではありません。
セックス以外の方法で強く繋がっているのならば、セックスレスでも円満な家庭を築いていけるでしょう。
セックスレスの原因はさまざまですが、長引いてしまうと「今更」「どうせ」「なくてもいいか」となってしまいがちです。
しかし、せっかく縁あって夫婦になったのですから、不満やリスクを抱えたままの生活するのはよくありません。
セックスを難しく考え過ぎず、日ごろのコミュニケーションや労わり合いを大切にして、お互いの望みを伝えあっていきましょう。