子どもが生まれて幸せな未来を想像していたのに、産後に夫婦関係が急激に悪くなり離婚に至ってしまう「産後離婚」が実は多いのです。
今回は産後離婚が多い理由や、離婚したあと後悔しないために知っておきたいことを徹底解説します!
産後に起こる相手の変化や気持ちを知り、産後離婚を回避しましょう!
産後離婚ってどれくらいあるの?
産後2年間が最も離婚率が高いと言われています。
母子家庭、父子家庭世帯の中で、子どもが0~2歳の時に離婚している割合は全体の約4割と非常に多いです。
次いで多いのは、子どもが3~5歳の時の離婚です。
子どもが小さい時に離婚してしまう夫婦が多いことがわかります。
子どもが生まれることはとても幸せなことですが、同時に長い子育てが始まり、生活環境も大きく変化します。
産後離婚は、誰にでも起こりうることなのです!
産後離婚が多いのはなぜ?
産後離婚はなぜ多いのでしょうか?
代表的な理由をご紹介します。
産後クライシスによる不仲
雑誌や漫画でも多く取り上げられるようになった「産後クライシス」をご存知でしょうか?
産後クライシスは、産後に出産や子育てを通して、心身の変化や子育てによる疲労で、産後の夫婦関係が悪化してしまうことを言います。
妻が夫に対してイライラしてしまうケースが多く、今まで気にならなかったことも、子どもが生まれることにより、目についてしまい当たってしまうのです。
夫婦喧嘩も増え、離婚に至ってしまうことが多いです。
女性の産後うつ
産後うつは、産後1ヶ月を中心に、継続的な不眠や疲労感、イライラや不安、強い罪悪感などの症状が出ることを言います。
産後の子育てへの不安やストレスから起こることが多く、病気のため医師の診察が必要となります。
産後うつと産後クライシスは同じようですが、産後クライシスは、夫婦関係の状況を表している言葉で、産後うつは、産後に起こる病気を表しています。
産後うつは、酷くなると自殺を考えてしまう人もいるので、周りが早い段階で気づき、サポートを受けさせゆっくり改善していくことが重要です。
産後のガルガル期
産後のガルガル期とは、産後のホルモンバランスの乱れにより、お母さんの体調や精神状態が不安定となり、必要以上にイライラして攻撃的になったり、警戒心が強くなることを言います。
特に夫に当たってしまう人が多く、小さなことでイライラしてきつい言い方になったり、他人に赤ちゃんを触られたくないという気持ちになり、夫に抱っこをさせないということも症状の1つです。
ガルガル期は、産後の慣れない育児や寝られない状況など、生活環境の変化によって起こることが多く、産後から1ヶ月ぐらいから落ち着いてくる人が多いです。
産後のセックスレス
産後はホルモンバランスが崩れ、慣れない育児も重なり、セックスをする気になれない女性が多いです。
また、男性も妻を女性ではなく母親としか見れなくなり、産後セックスレスになってしまうことがあります。
お互いの気持ちを話し合い、少しの時間だけでも2人きりで出掛けたり、セックスしなくてもキスや触れるだけでも愛情を確かめ合うことはできます。
生活環境の変化についていけない
子どもが生まれると、生活環境が大きく変化します。
子ども中心の生活となり、特に女性は、今まで自由に友達に会ったり、出掛けられてたいた時間がなくなり、人間関係も狭くなってしまいストレスや孤独感を感じやすくなります。
それに加えて、男性が今まで通りの家事を女性に押しつけてしまうと、女性は育児や家事に追われ、産後うつや産後離婚に繋がってしまうのです!
産後離婚になるきっかけ
次に、産後離婚になるきっかけを解説します。
自分に当てはまることがないか、チェックしましょう!
家事や子育てに積極的じゃないと思われる
産後、妻は子どもの世話に追われており、夫に少しでもいいから家事や子育てを手伝って欲しいと思っています。
女性は何も言わなくても積極的に協力してくれることを願っていますが、夫は手伝いたいけれど何をどう手伝ったら良いのか、具体的に指示をしてもらわないとわからない人が多いです。
中途半端に手伝って「なんでこんなこともできないの?」「もういい、私がやるから!」と投げやりな言葉を妻から言われ、どんどん家事や育児から遠のき、産後離婚にも至ってしまうケースがあります。
ネガティブな言葉をかけられる
産後のガルガル期に特に多いのが、夫にネガティブな言葉をかけてしまうケースです。
夫は、手伝っているつもりでも「協力してくれない」「父親の自覚がない」と妻に言われ、どんどんやる気をなくしてしまい、家にも帰りたくなくなってしまいます。
ホルモンバランスや育児のストレスなどから、イライラしてしまうと思いますが、夫は本来、一緒に子育てをする1番の味方なので、何をどう手伝ってほしいのか具体的に伝えてあげるようにしましょう!
イライラしてしまう
産後は、初めての育児や24時間の授乳やオムツ替えで睡眠不足になり、女性はイライラしがちです。
夫は妻が怒りっぽくイライラばかりしていると、常に妻の顔色を伺うことになりストレスや不安を感じてしまいます。
また、妻は夫が産後まったく変化してないと思ってしまい、余計に苛立ってしまいます。
お互いにストレスが溜まり、産後離婚へと繋がってしまうので、相手の気持ちになって考えることが大切です!
お互いに必要性を感じなくなる
「子どもの面倒を見てくれない」「一生懸命仕事をして帰っても怒られる」とお互いに必要性を感じなくなってしまい、産後離婚してしまう夫婦が多いです。
少しのすれ違いから、どんどん夫婦の距離が広がり、なんでこの人と一緒にいるんだろうと、相手といるメリットを探してしまいがちです。
お互いを思いやり、相手に何かを求めるのではなく、まずは自分から変わる努力が必要です!
産後離婚されそうな時に確認したいこと
産後離婚する前に、確認すべきことがあります。
勢いで離婚してしまうと、のちに後悔してしまうことが多いです!
しっかり確認して、考えてから結論を出すようにしましょう。
1人で子どもを育てられるか
子どもがいて離婚すると、どちらかが親権をとり育てることになります。
1人で子どもを育てるというのは、並大抵のことではありません。
シンママやシンパパで育てるということは、自分の時間はほぼなくなり、孤独感にも襲われます。
その覚悟があるのかどうか、きちんと話し合い確認しましょう!
女性側が冷静に判断している様子があるか
女性は産後、生活環境も変わり、睡眠不足やホルモンバランスが崩れている状態となります。
感情的になりやすく、冷静な判断ができない中で離婚を決めていませんか?
一時の感情で離婚を決めてしまうと、取り返しのつかないことになるので、女性の精神的な状況をよく見て考えることが大事です!
離婚してもお互いの金銭面で問題がないか
離婚をすると、住居費や光熱費、食費など、それぞれにお金がかかることになり、金銭面で苦しくなる人が多いです。
十分な稼ぎがないほうに親権が渡ってしまうこともあり、生活が貧しく、子どもにも影響してきてしまいます。
離婚する前に、養育費を補助し合える稼ぎがお互いにあるかどうか、生活していくことができるか、よく考えてから決断するようにしましょう!
離婚する手続きや話し合いが負担にならないか
子育てをしながら離婚手続きを進めるのは、とても大変です。
決めなければいけないことがたくさんあり、住む場所、仕事など、様々な負担がプラスされます。
夫婦の話し合いもヒートアップしやすく、離婚することが余計負担となり子どもにも影響がでてきてしまうかもしれません。
離婚は夫婦の問題なので、子どものことを1番に考えて行動しましょう!
産後離婚の危機を乗り越える方法
産後離婚をしようと決める前に、次のことを実践してみましょう。
離婚を回避し、もう1度夫婦で一緒に歩めるチャンスに変わるかもしれません!
お互い予備知識を持つ
産後、女性はホルモンバランスの変化により、イライラしたり感情的になりやすいです。
また、慣れない育児と寝不足に襲われ、精神的にも体力的にも疲れ切ってしまいます。
産後の女性の身体や、生活環境の変化について女性はもちろん、男性もしっかり知識を持つことが大切です!
産後の状態を知っておくことで、妻の態度や言動も一歩引いて聞くことができ、育児や家事にも協力しやすくなります。
気持ちを抱え込ませない
産後は精神的にも不安定で、ストレスも溜まりやすい状況です。
そんな時は、夫婦でたくさん会話をします。
「今日こんなことが大変だった…」「子どもが泣き続けて、家事どころではなかった…」など、妻の話を聞いてあげましょう!
女性は話を聞いてもらい共感してもらえるだけで、ストレス発散になりスッキリすることが多いです。
大切なことはストレスを溜め込まないで、夫婦でお互いの気持ちや愚痴など、日々会話をすることです。
家事は協力し合い休める時間を作る
家事や育児には休憩や終わりがなく、24時間働いても、企業のように誰かが評価してくれる訳ではありません!
女性は産後、ホルモンバランスの変化などにより、よりストレスが溜まりやすい状況にあります。
男性は「掃除や洗濯の手を抜いてもいいよ」「毎日手料理しなくても大丈夫だからね」と優しく伝え、積極的に家事や育児手伝ってください。
たった5分や10分でも女性が横になれる時間を作ってあげることで、ストレス発散になります。
実家を頼るよう提案する
遠方ではなく頼れる関係であれば、両親を頼ることも1つの対策です。
子育てやしんどい時に、実家に甘えることは悪いことではありません!
妻がなかなか実家に頼りたがらない場合、両親も孫に会えるので親孝行にもなり、子育て経験者のお手本も見られるなどと提案してみましょう。
カウンセラーや専門機関を利用する
精神的に辛い場合や、夫婦での話し合いにもならない場合は、カウンセラーなど外部機関の利用も検討しましょう!
専門家に診てもらった方が、現在の自分の状況や気持ち、今後の対策を立てやすくなります。
しんどい時は周りに頼り、手を貸してもらうことが大切です!
産後離婚されないためには相手を理解することが大切
産後離婚は、生活環境の変化や産後のホルモンバランスの乱れによる女性の身体の変化など、様々なことが原因で離婚に至っています。
しかし、お互いの気持ちや状況を理解し支えることができれば、離婚は回避でき、より夫婦関係は強い絆で結ばれます!
子どもが生まれることは、本当はとても嬉しいことなはずです。
夫婦で協力し、相手を思いやりながら、家族で笑顔の毎日を送りましょう。